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―― 誕生のきっかけは?
片桐 弊社には、外注以上社員未満の上谷隆宏という者がおりまして、彼がイラストのSNSを作りたいという話をしていたんです。正直、僕は絶対に流行らないと思っていたのですが、「やりたいことがあるんだったら、やったほうがいい」と言ったところ、2007年9月冒頭ごろに「できた!」と連絡があったんです。もっとも、内心では「これはダメだろう」と思っていたのですが、彼が納得するならばと最低限の修正箇所を指摘して、サーバもこちらで1台用意するかたちで同月にスタートさせました。
告知もせずに始めたので、案の定、最初の3、4日間はユーザーが全然来ませんでした。これは宣伝が必要だということで、つてをたどってRBB TODAYさんに取材してもらったところ、1日に2000人規模でユーザーが増え始めたんです。それを見て、手の平を返すようですが『……ひょっとして、これはイケるんじゃないか?』と(笑)。
実はこのときまで、インターネット上にこんな多くの、しかもクオリティの高いイラストが存在するとは思ってもいませんでした。そして決定打となったのが、pixivというサービス自体を擬人化したキャラクター「ピクシブたん」(2007年9月22日が初出。現在、3000以上のイラストがアップロードされている)がユーザーの手によって作られたことですね。pixivがなければ存在しなかった作品ができたのを見て、これは絶対にイケると思いました。そこで、「会社を興してpixivを運営するべきだ」と上谷に言ったのですが、一緒にやろうと誘われたので、正式に社員として迎え、かつ、あらためてpixivをウチの正式事業のひとつとして運営・開発することに決めたのです。
―― あの、開発者の上谷氏は本日お休みでしょうか……?
片桐 彼は基本的に、自宅作業が主ですね。週に一度のペースで出社して、状況を確認するかたちです。そもそも、引きこもりがちなので社員にできなかったという経緯があるほどでして(笑)。